いずれは訪れたいユネスコ文化遺産

世界的なパンデミックの影響で、“死ぬまでにやっておきたいことリスト”はしばらくお休みしていました。今回の経験により私たちは、環境に配慮し、文化遺産を保護することの大切さを学びました。私たちのみならず次世代の人たちが様々なことを体験し学ぶ旅ができるよう、この状況が一日も早く収束し、国境を越えて自由に旅することを心待ちにしています。

ユネスコ遺産には、文化的、歴史的価値の高い建築物がたくさんあります。自由に旅ができるようになったら、環境にも配慮しつつ、思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。

タージマハル(インド)

インドの豊かな歴史を象徴するムガール建築の粋を集めたアイボリーホワイトの霊廟は、シャー・ジャハンが最愛の妻ムムターズ・マハルの死を悼んで建てたまさに“愛のモニュメント”です。このモニュメントは、緑豊かな庭園、美しいプール、噴水に囲まれた42エーカーの美しく広大な敷地にそびえ立っています。

インド、イスラム、ペルシャの建築様式が融合したこの魅惑的なモニュメントを設計したのは、ラホール出身でシャー・ジャハンの宮廷建築家として活躍していたウスタッド・アフマド。インドの有名な詩人、ラビンドラナート・タゴールは、世界で最も魅力的な建築物のひとつであることを称えて、「時の頬をつたう孤独な涙」と表現しています。 

清水寺 (日本)

京都で最も有名な寺院のひとつである清水寺は、「音羽の滝」の清水に由来しています。最大の特徴である168本の柱で構成された木造の舞台からは、四季折々の京都の街並みを一望できます。

この象徴的な本堂が有する、山に張り出した木造の建物は「清水の舞台」と呼ばれています。拝殿の下は、複雑に編み込まれた木の梁で支えられています。また清水寺の見どころのひとつである子安塔は、桃山時代の建築様式を取り入れた三重塔で、当初は聖典や遺物を納めるために設計されたと言われています。

ポタラ宮 (チベット)

金色の屋根が街を見下ろし、谷底から300メートル以上の高さにそびえ立つ歴史的建造物であるポタラ宮は、チベット建築の頂点を象徴しています。ラサ北西部の赤い丘に、36万平方メートルを越える広大な敷地に宮殿、城、寺院を有するこの壮大な建築遺産は、最も高い標高に位置する、大規模でそして素晴らしく保存状態のよい、非常に稀有な建築物です。

本殿は、400m× 350m、建築面積にしておよそ1万3000平方メートル、傾斜した石壁は厚さ3〜5メートルの粘土で覆われています。また地震に備えて、基礎部分には溶かした銅を注入するなど、堅強につくられています。

アンコール・ワット(カンボジア)

ピラミッドと同心円状の回廊からなる古典的なクメール建築の代表格であるアンコール・ワットは、カンボジアの森の奥深くにあり、その壮大な尖塔はカンボジアの誇りです。

アンコール・ワットは、400平方キロメートル以上の広大な遺跡群の中に鎮座し、その数百の遺跡群では、1.5トンの石材約1,000万個が使用されており、エジプトのピラミッドよりも多くの石が使われています。

蓮の形をした象徴的な高層塔、広大な壁、無限の回廊には、豪華な彫刻が施されています。これらの彫刻は、アンコール・ワットの歴史的な出来事や民間伝承の物語を表現しています。

世界遺産は、人類の創造力と文化的意義が融合した世界的な傑作であると同時に、観光業を盛んにし地域経済も活性化させるものでもあるといえるでしょう。

出典:

https://whc.unesco.org/en/list/252/
https://en.wikipedia.org/wiki/Kiyomizu-dera
https://en.wikipedia.org/wiki/Potala_Palace
https://www.britannica.com/place/Angkor

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