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GARDEがニューヨーク チェルシーに新ギャラリー「GoCA by Garde」を開業!

創業40周年を記念し、GARDEが手掛ける初のニューヨークギャラリー「GoCA(Gallery of Contemporary Art)by Garde (以下:GoCA)」をチェルシー地区に2025年1月30日(木)にオープンします。

GoCAは、ニューヨーク・チェルシー地区にある2,400平方フィートのスペースに設立され、絵画、彫刻、陶芸などを通じて、日本やアジアのアーティストをアメリカおよび世界に紹介するニューヨーク初のギャラリーです。GoCAでは、今まで米国で紹介されてきていない日本やアジアのアーティストを中心に、絵画、彫刻、陶芸など多彩な作品を展示予定です。二ューヨークのアートシーンにGoCAから新たな風を吹き込み、日本およびアジアの現代アートをグローバルに広める拠点となることを目指します。

オープニング展では、現代日本のネオポップジャンルを牽引する若手アーティストの一人である奥田雄太による最新シリーズ「花」の展覧会を開催します。奥田雄太の作品は、力強い筆使いや鮮やかな色彩、精緻なラインを特徴とし、存在の儚さや美しさ、そして「偶然」と「必然」の繊細なバランスを象徴しています。

奥田は、「今ある幸せに目を向け感謝する」ことをモチーフに、その感謝を一輪の花に例えます。奥田の祖父の本業は庭師で、近しい人や他人にも花を送ることが家庭では習慣として自然なことでした。新型コロナ感染症拡大の中で得た、日常のありがたさへの気づきは彼の中で花に変化し、私たち自身の生き甲斐を再認識させてくれます。愛する家族と過ごす何気ない時間、その当たり前に在る幸福な時間を作品を通じて感じていただきたく存じます。こうした精神性を日本が誇る価値観としてGoCAの新ギャラリー空間でお披露目ができますと幸いです。

オープニング展概要

■日程:日本時間:1月30日(木)8:00~11:00 現地時間:1月30日(木)18:00~21:00(受付17:50~)
■会場:Gallery of Contemporary Art(515 W 23rd St, New York, NY 10011- Under the Highline)
■登壇者:奥田雄太
■内容:主催挨拶/フォトセッション/個別取材

GoCA概要

                                                            

名称:GoCA (Gallery of Contemporary Art) by Garde
所在地:ニューヨーク・チェルシー地区
スペース面積:約223㎡(2,400平方フィート)

GARDEが手掛けるアートギャラリーGoCA (Gallery of Contemporary Art) by Gardeは、ニューヨーク・チェルシー地区に位置する日本およびアジアの現代アートに特化したギャラリー。絵画、彫刻、陶芸を通じて新進気鋭から著名なアーティストを紹介し、文化交流と対話を促進する場として活用予定。

アーティスト情報

奥田雄太 / Yuta Okuda
日本のビジュアルアーティストで、細密な線画と太いストロークが特徴のミニチュアペインティングを制作する。これまでにニューヨークのMizuma & Kips、東京のGallery ISHIKAWA、台湾の333 Galleryなどで個展を開催。アートバーゼル香港やアートフェア東京2024などの国際的なアートフェアにも出展。ファッションデザイナーとしてのキャリアを経て、ISTITUTO MARANGONIロンドン校ファッションデザインマスターコースでディプロマを取得。2022年に自身のスタジオ「Yuta Okuda Studio」を設立し、広告、ブランドコラボレーション、編集プロジェクトなど多分野で活動を展開。

BAMBOO EXPO 22 開催。商空間デザインの最前線を探る

2024年11月20日と21日の両日、東京都立産業貿易センター浜松町館にて開催された「BAMBOO EXPO 22」は、商空間デザインにおける最新トレンドを体験できる場として、多くの業界関係者の注目を集めています。内外装材や建材、照明、音響、アート、サイネージ、グリーン、家具、水回りなど、多岐にわたるアイテムやサービスが展示された、本イベントの様子をお届けします。

ガラスの進化と創造力

ガラスは透明感や硬質感、加工の自由度など、ガラスが持つ特性は多岐にわたりますが、今回の展示では計13社が出展。その多様な種類や加工技術が紹介され、改めてガラス素材の可能性と魅力に注目が集まりました。中には、伝統工芸と最新技術を融合させた作品や、持続可能性を考慮したリサイクルガラスの展示もあり、ガラスという素材が持つ無限の可能性を感じさせる内容でした。
ガラス素材が持つ「透明性」や「光の演出力」が空間デザインに与える効果を、来場者が視覚的にも体感できる展示となっていました。

エコマテリアル:持続可能な素材の可能性

近年、建築やインテリアデザインの分野では、環境負荷の軽減が重要なテーマとなっています。建築家やインテリアデザイナーがいま最も熱い視線を注ぐ素材が「エコマテリアル」です。
BAMBOO EXPO 22では、廃棄物の再利用や製造過程での環境配慮がなされた素材など、サステナブルな視点で開発されたエコマテリアルが多数展示されました。

株式会社 厚木グラススタジオ

展示ブースには計5社が出展し、それぞれの素材が持つ特性や背景にあるストーリーを来場者に熱心に伝える様子が印象的でした。独自のエコマテリアルと、その背景にあるストーリーや素材の特性、デザイン性と環境配慮を両立させる新たな可能性を来場者に伝えていました。

伝統と革新の融合:「越前和紙」

特別企画のひとつとして、北陸・福井が誇る「越前和紙」の展示が行われました。越前和紙は、長い歴史を持つ伝統工芸品でありながら、その特性を活かして現代のデザインシーンにおいても幅広く活用されています。

特に、その透光性や柔らかな光の拡散性は、商空間デザインにおいて独自の美しさを演出する要素として注目されています。また、環境に優しい循環素材であり、デザインの自由度が高いことから、ジャパンディな空間はもちろん、高級感のある空間づくりでも使用されています。

会場では、越前和紙の工房で実際に制作を行っている職人が来場し、素材の魅力やその活用方法について直接解説する場面も。伝統的な技術がどのように現代デザインに取り入れられ、新たな価値を生み出しているのかを間近で体感する貴重な機会となりました。

さいごに

商空間デザインの最新トレンドを体感できるだけでなく、未来の可能性を存分に感じられる、まさに刺激と発見の詰まったBAMBOO EXPO。このイベントは、デザインに興味がある方はもちろん、ものづくりや環境への配慮に関心がある方にもぜひ訪れていただきたいイベントです。次回「BAMBOO EXPO 23」は、2025年5月開催。これからの商空間デザインをリードするこの場で、また新たな驚きと感動に出会えることを楽しみに、ぜひ皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。

【BAMBOO EXPO】

○主催:BAMBOO MEDIA Co.Ltd.
○公式サイト:https://bamboo-expo.jp/

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デザインアワードW受賞のオフィス入居後レポート ~働き手の方々によるフィードバック~

GARDEが担当させていただいたSThree東京のオフィスデザイン。竣工から2年半が経過したオフィスの様子をSThree東京のご協力の元、コラボ企画としてお届けしていきます。

SThreeについて

STEM(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)分野に特化した人材紹介会社のSThree。ロンドンを最初の拠点として今では世界12か国、44拠点にオフィスを構えるグローバル企業です。
日本法人の本社となる東京オフィスは2012年に開設。10年という節目を迎える年である2022年に移転が完了した現在のオフィスでは、約130名の社員がアットホームな環境で勤務しています。

オフィス概要&コンセプト

歴史ある銀座の街を象徴する歌舞伎座。その隣に位置するモダンなオフィスビルにSThree東京のオフィスはあります。
歴史的且つ近代的雰囲気が交わるこの立地を活かすように、また敬意を示すようにデザインに落とし込まれた「日本の伝統文化」と、STEMをイメージした先進的なデザインの融合をコンセプトにオフィス空間が完成しました。

葛飾北斎にインスピレーションを受けた波のウォールペイントや伝統模様である青海波を模したアクセントウォールなどをさりげなく取り入れ、日本の伝統文化を表現するデザインを。STEMをイメージしたネオンライトやエントランスに飾られたブランドロゴを照らすミニマルスポットライトはこのオフィスのデザインポイントでもあります。

また、SThreeのルーツである「西洋」の要素をプラスした空間は、ブランドメッセージである「ダイバーシティ&インクルージョン」を具現するデザインに仕上げています。

オフィス設備の紹介と使い方
1 . 働き方に合わせた設備の採用

コロナ禍を経て、現在の働き方は出社と在宅勤務を組み合わせたハイブリッドワークを導入しています。仕事だけではなくコミュニケーションのための場、そして社員が出社したいと思えるような場としてのオフィス設備を整えました。
例えば、作業内容や目的ごとに複数のエリアを設け、個人が働くエリアを選んで作業効率が高まる設計を取り入れています。

2. 多様な使い方が魅力のソーシャルエリア

ルーツである英国を表現したソーシャルエリアには、ビリヤード台、パブバー、ポーカーテーブルを揃えており、コミュニケーション空間を構築しています。

またこのソーシャルエリアでは、社内イベントのみならず、お客様を招いたイベントも多々行っています。
例えば、弊社を通じて転職された方を招いてのネットワーキングイベントやクライアント企業が主催のキャリアイベント、エンジニアの方を招いてのミートアップなど、STEM分野で活躍する方のコミュニティづくりを目的としたさまざまなイベントを開催しています。

3. カスタマイズ性の高いレイアウト

オフィス引渡時からの変更点として、より円滑なコミュニケーションの向上を図るため、個別デスクの仕切りであるパーテーションの廃止や、人気の高い高さ調整可能なデスクの増設を行いました。これらは働くスタッフの声を元に都度カスタマイズ可能な設計となっています。

SThree社員が語るリアルなオフィスの使い心地

SThree社員の皆さまが実際に日々オフィスで過ごし感じていることや普段のご様子を伺いました。

Pierre Dobrzykowski /ピエール・ドブシコフスキー
Progressive Recruitment所属
2021年入社

執務室にはそれぞれの用途に合わせたデスクのオプションがあることから、柔軟な使い方ができ気に入っています。気分を変えて仕事をしたいときはソーシャルエリアを活用します。様々な場所に電源コンセントがあるなど、細かい部分の使いやすさをよく考えて設計されたオフィスだと感じています。その他にソーシャルエリアでは人と話す機会が自然に生まれ、仕事で関わる機会の少ない社員との交流の場として良い機会となっています。

Celia Xu /セリア・シュウ
Huxley 所属
2023年入社

その日の目的や気分によって席を変えることができ、ビデオ会議が多く集中したい日はキュービック型の席、チーム全員で出社する日や共同作業を行う際はコミュニケーションが取りやすいデスクに座るなど、さまざまな席を選べるところが良い点だと感じています。
自社採用の面接の際にも、オフィスを見てもらうことで会社の魅力を伝えることができるので助かっています。
クライアント企業が主催するイベントの会場としてソーシャルエリアを利用してもらったことがあります。その際、参加者の皆さんがとても素敵な空間でよい時間が過ごせたとの感想をもらい、非常に誇らしい気持ちになりました。

上谷 奈穂 /カミヤ・ナオ
Real Life Sciences所属
2021年入社

今年に入ってデスクのレイアウトが少し変わり、パーテーションがなくなりオープンになりました。普段はチームでその席に座ることが多く、コミュニケーションが取りやすいので業務にもプラスに働いています。
多目的に利用できるソーシャルエリアは、社内イベントはもちろんのこと、社外の方を招いてイベントを行う際にも使い勝手が良いため、イベントの企画を行う際のハードルを下げてくれていると感じます。

Nimesh Hewawasam/ニメッシュ・ヘワワサム
Computer Futures所属
2023年入社

今年新設されたデスクには他の席よりも大きなモニターが設置されており、非常に使い勝手が良いため頻繁に利用しています。昇降式デスクもあり、立って仕事をすることで気分転換にもなり生産性を高めてくれます。
ソーシャルエリアでは、普段ランチを食べたり、金曜の終業後のフライデードリンクで同僚と盛り上がりながら一週間の仕事の疲れを癒したりと、仕事以外でも様々な場面で活用しています。

会社の成長をオフィス空間が後押しする

働きやすい、また働きたいと思うオフィスを構築することは働く社員の満足度に影響を与えます。そしてその満足度は直接会社の実績に結びつくものと考えられています。「オフィス移転後から売上が伸びている」と話すのはSThreeマーケティングマネジャー堀内氏。
移転が決まった段階で社員のアイディアや意見を汲み上げ、それらをオフィス設計にどう反映させるか、GARDEの担当デザイナーと共に検討してきました。この取り組みにより社全体の指揮が高まり、またオフィス空間の改善によるコミュニケーションの活性化が社員一人一人の生産性を高め、結果業績の向上に繋がったものと考えています。

日本の伝統文化を纏ったSTEMを象徴とするSThree東京のオフィス空間をご紹介しました。今後の更なる飛躍に目が離せません。
社員画像提供:SThree様

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インテリアトレンド「ジャパンディ」和モダン照明で作り出す空間の魅力

日本を象徴とする「和」と北欧のモダンなスタイルを融合させた新たなスタイル、ジャパンディ(Japandi)。
2020年のパンデミック以来、住居スペースのデザインとプライベートスペースへの関心が高まっており、このジャパンディスタイルも国内外問わず、心地よい空間づくりの代表例として多く取り入れられています。

ジャパンディスタイルの空間を作りあげるには、シンプルさ、温かみのあるカラートーン、自然素材でできた家具や壁紙などがマストであると言われています。これらの要素は非常に重要なパーツですが、すべてを揃えるとなると非常にコストがかかってしまいます。比較的容易に取り入れることができ、空間の印象が大きく変化させる要素として注目したいのが照明です。そして日本で近年広く用いられている和モダン照明はこのジャパンディスタイルを作り出すのに適していると言えます。

この記事では、和モダン照明がジャパンディスタイルにおすすめな理由と日本ならではの素材や技術を活かした照明をご紹介していきます。
Japandiについて詳しく知りたい方はこちら

照明が空間にもたらす効果

照明は照度と色温度を組み合わせることで、空間に合わせた雰囲気を作り出すことができます。
暖色系の照明を用いると温かいリラックスした雰囲気や重厚感漂うスペースに。対照的に白色系の照明は、爽やかさで清潔感のある印象など、空間の目的や用途によって使い分けることで印象が大きく変化します。
ジャパンディスタイルの空間を目指すには、温かみを感じる灯りを意識して取り入れていくことをお勧めします。

和モダン照明がジャパンディスタイルに最適な理由

日本の伝統的な和風デザインと現代的なスタイリッシュなデザインを融合させる和モダンデザインは、様々な空間テイストやインテリアに馴染むことから万能なスタイルになりつつあります。
和モダン照明は、懐かしさを感じさせる温かみのある灯りが特徴で、今や住宅やレストラン、ホスピタリティなど多くの場面で用いられるほど人気なスタイルになりました。

日本で古くから使われてきた和紙や麻などの自然素材を用いた和モダン照明は、程よく光を和らげ温かい雰囲気を作りだしてくれます。ここにスタイリッシュや直線的なイメージであるモダンの要素が加わることで、ジャパンディスタイルにも通用する、空間がミニマルにまとまるシンプルさを表現することが可能となります。

日本でしか手に入らない、伝統工芸や素材を活用した和モダン照明

日本では昔から和紙や麻、木枠など、和室に合う素材を用いて和照明を活用してきました。この日本の伝統的な要素を上手く取り入れた和モダン照明の人気が上昇しています。

例えば、和風照明の老舗が提供する提灯と和紙を組み合わせたペンダントライトは、国産の和紙を熟練の職人が手作業で1枚1枚時間をかけて作り上げたものを使用しています。外国人デザイナーが設計した、伝統と革新が融合した和モダン照明も人気商品の一つです。

日用食器から伝統的な工芸品まで生産されている、400年の歴史を持つ波佐見焼。透けるような白磁の美しさを活かし製作された照明が空間のカラートーンと調和しジャパンディスタイルの理想的なインテリアに近づけてくれます。

職人が一つ一つ丁寧に仕上げる竹細工は日本の伝統工芸の中でも高い人気を誇っています。
表面の虎柄模様が特徴で、経年変化がほとんどない虎斑竹と、年数の経過で色合いが大きく変化する淡竹を使用し緻密に製作された照明もまた、シンプルな空間に程よいスパイスを与えてくれます。繊細かつ優美な竹細工照明が空間を彩ること間違いなしです。

さいごに

ジャパンディスタイルに最適な和モダン照明をご紹介しました。
日本の和風スタイルをジャパンディとして取り入れてみてください。

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社長の室が語る、GARDEの軌跡と未来への革新 #2

2025年で創業40周年を迎えるGARDEはこれまでホテルからデパート、リテール、オフィスまで幅広い分野のプロジェクトに向き合い、自社が誇るデザインを磨いてきました。築き上げたノウハウを活かしデザインを通じて社会問題にも取り組むべく、常に新しく挑戦し続けています。

前章では「GARDEが目指すデザイン会社の姿」、「多様なワークスタイルが生み出すオフィスデザイン」についてお話しています。
以下URLよりぜひチェックしてみてください。
https://www.gardedesignmagazine.com/president-interview-trajectory-and-future-innovations/

今回の章では近年スタートした3つのビジネスについて紹介します。

空間の制約を受けないデザイン、メタバース事業の可能性

2023年より新事業としてスタートしたメタバース空間のデザインと製作及び販売サービスでは、2つの柱を軸にサービス展開を図っています。

1つ目は、私たちが提供するデザイン事業を拡張し、お客様にさらなる付加価値を提供することです。東京のタワーマンションが良い例と言えます。従来、デベロッパーはショールームのようなモデルルームを作り、人々に来場を促し見てもらう必要がありましたが、それには非常にコストがかかり、場所の確保も必要となります。しかし現代では、VRとメタバースで開発した成果物を実演するための小規模な空間を用意するだけ良いのです。この方法により、低コストかつ省スペースで複数のデザインを展示することができ、時間の短縮にもつながります。

2つ目のアプローチは、メタバースを中心としたまったく新しいビジネスを立ち上げ、クライアントをサポートすることです。これは現在、収益性の新たな柱となっています。私たちは、人々がメタバースの世界で購買活動を行う将来を予測しており、そのための基盤を準備しているところです。

例えば、グッチやバレンシアガのような大手ファッションブランドがメタバース体験としてファッションショーを行っていますが、私の知る限りではメタバース内で売上を上げることはできていません。商品の3D写真を常に撮り直さなければならないなど、まだまだ多くの障害があることも事実です。加えて、スマートフォンの通信速度も現時点ではメタバース体験に対応できるほど十分ではありません。技術が追いつき始めれば、人々は現実の店舗と同じようにVRでAmazonのようなサイトを利用できるようになると考えています。

1つの思い付きから無数のアイディアへ。発展し続ける不動産ビジネス

当社の不動産サービスは2020年にスタートを切り、以来クライアントに寄り添い、課題解決へと導いてきました。クライアントへのその思いこそが不動産サービスを展開するに至ったきっかけとも言えるかもしれません。

サービスの検討前から、あるグローバルブランドの本社に関わるデザイン業務を請け負っていました。このブランドから、銀座はもちろん、他にも何カ所かに出店したいので、いい場所を探してほしいという依頼を受けました。私たちはブランドの条件やイメージにそぐう立地を探しながら、「これをビジネスにできないか」と考えました。

宅地建物取引士の資格を持つスタッフを獲得し、複数店舗を構えるグローバルブランドを中心としたクライアントへの新たな事業として不動産仲介サービスが誕生したのです。

後述する地方創生事業の一環ではないのですが、この不動産事業を始めてから多様に進化し、地方の土地活性化にも役立つ取り組みを行っています。それは主に地方のホテルや住宅の改装です。まず土地を探し、その土地におけるマスタープランを作ります。ホテルであればオペレーターを探し、総合的な計画を立て、デベロッパーに資産の買い取りを依頼します。

現在、進行中のプロジェクトとして、京都を中心に複数のホテルがあります。これほどの大規模な設計案件を単体で受注することは難しいですが、不動産の立地や全体の計画をオペレーターに提供することで、プロジェクト全体を通し建物を設計することが可能となります。これが私たちの新しい不動産ビジネスモデルの肝と言えます。

人と市町村をつなぐ、観光サイト「タビイコ」。地方創生に向けた新たな一歩

コロナ禍以前より日本のツーリズムは海外からも注目されていましたが、コロナ収束後の現在ではさらに人気が上昇しています。都市圏を中心にオーバーツーリズム問題に直面するほど、日本ツーリズムは成長しているのです。
これほどまでに人気を誇る旅行先でありながら、地方にはまだまだ知られていない素晴らしい観光資源がたくさんあります。当社が目指す地方創生事業は、観光で地域を活性化させることです。

地元でしか知られていない素晴らしい観光資源を、地方自治体が直接登録できるプラットフォームとして、観光サイト「タビイコ」を開発しました。
タビイコでは全ての観光資源を市町村と紐づけており、観光名所だけでなく、この観光名所と言えば「○○町」、というように市町村名の認知度向上も図っています。

タビイコに登録いただいた名所へ、より多くの方がアプローチできるように、地方観光コンテンツの開発にも積極的に取り組んでいます。現在、タビイコを活用しながら参画いただいている160の市町村に、グローバルなネットワークを最大限に活用した企画提案・コンサルティングを進めているところです。

地元に来てもらい、知ってもらう。周囲に広めてもらい、訪問客や関係人口を増やす。観光が地域活性化を促進させ、そして地方創生に繋がっていくと考えています。

さいごに

40年間紡いできたGARDEの歴史と未来への進展についてご紹介させていただきました。
原文は以下URLよりご覧いただけます。
https://www.theworldfolio.com/interviews/garde-international-interior-design-for-modern-age/6334/

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