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読書好き必見。読書が捗る図書館建築

コロナ禍で定着した「おうち時間」。過ごし方は多岐にわたりますが、中でも手軽に隙間時間を活用してできる読書は人気の一つです。
そこで今回は読書が捗る図書館建築をご紹介します。グレードアップした読書空間で時間を忘れ本の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

目次

  • 山梨県立図書館(山梨県)
  • みんなの森ぎふメディアコスモス(岐阜県)
  • 京都府立図書館(京都府)
  • 岡山県立図書館(岡山県)
  • 那須塩原市図書館みるる(栃木県)

1.山梨県立図書館(山梨県)

旧図書館の老朽化による移転に伴い、山梨県甲府駅前に誕生した山梨県立図書館。「自然とともに生きる」というメインコンセプトを天井から見える青空とつる植物のカーテンウォールで表しています。山梨に因んだブドウ棚やブドウ籠をイメージして、骨格フレームで創出。
館内には図書館=静寂というイメージを払拭すべく、自由に会話や交流ができるスペースを設定しています。集中して読書や作業をしたい人へ向けサイレントルームも提供しています。

2.みんなの森 ぎふメディアコスモス(岐阜県)

市立中央図書館、市民活動交流センター、多文化交流プラザなどからなる複合文化施設、「みんなの森ぎふメディアコスモス」。図書館は最大所蔵可能数90万冊、座席数910席を誇ります。建物内に入ると目につく天井一面に広がる木製格子屋根。そして天井からぶら下がるオブジェのように配置されたかさ。これはグローブと呼ばれ、自然光を室内に取り入れ拡散させる役割を担っています。滑らかにしなる天井と美しく透き通るグローブ、岐阜県産ヒノキに包まれた空間は時間を忘れて滞在できることでしょう。

3.京都府立図書館(京都府)

京都府立図書館は関西建築界の父と称される武田五一氏の設計により1909(明治42)年に開館しました。1995年の阪神淡路大震災で深刻な被害を受けた当館は、新館や内装に変更はあるものの、ファサードはそのまま残しきれいに修復されています。その外観は、20世紀初頭に武田氏が留学で培った西洋建築を感じることができます。建物は直線と曲線が、西洋と和とが見事に融合しており、明治のモダン建築を表現。
近隣にある平安神宮大鳥居は図書館から臨める距離にあり、読書に気分転換に立ち寄ることも可能です。

4.岡山県立図書館(岡山県)

岡山城をはじめとする岡山県を代表する名所や様々な文化施設が集中している地域、岡山カルチャーゾーン。その中のひとつに岡山県立図書館があります。歴史的景観地域に建つこの図書館は他の施設と自然景観とを繋ぐように設計されており、歴史と自然と建築が一体となるよう見せています。
閲覧室は柱の少ないシンプルな空間に。地球やランニングコストにも考慮して自然通風換気システムや雨水の利用、太陽光発電などの自然エネルギーを利用しています。縦長のシャープな窓ガラスからはたくさんの自然光が差し込み、読書に最適な環境を提供してくれます。

5.那須塩原市図書館みるる(栃木県)

那須塩原市JR黒磯駅前に建つ那須塩原市図書館みるる。那須塩原市の地域アイデンティティである「森」の中を演出し来館者を包み込みます。図書館全体を覆う、木立の樹冠の下端を模した角度のついたルーバー天井。屋根から降り注ぐライトが木漏れ日を表現しています。
館内を自由に歩き回ることで、点在する言葉の彫刻や展示物、活動に触れ、新たな学びや気づきの場となることを目指しています。開放的な館内には必ずお気に入りのスペースが見つかるはずです。

今回は日本の図書館建築をご紹介しました。
気分転換に…お気に入りの1冊を見つけに…
いつものルーティンに少し異なった環境を取り入れ、読書時間を満喫してみては。

<出典>
https://www.lib.pref.yamanashi.jp/
https://www.kumesekkei.co.jp/designstory/yamanashi_prefectural_library.html
https://g-mediacosmos.jp/
https://www.library.pref.kyoto.jp/
https://www.libnet.pref.okayama.jp/
https://www.nasushiobara-library.jp/図書館・公民館案内/那須塩原市図書館みるる/

『人・デザイン・空間 』#1. 大谷 貞 Makoto Otani

2016年、GARDEに入社。PM、ローカルアーキテクト業務を経験した後、2021年より念願であったデザイナーとしてアパレルや大型商業施設、ホスピタリティなどのプロジェクトに多数参画。技術やセンスはもとより、その愛される人間性でも期待の若手デザイナー大谷貞を様々な角度から深堀しました。

■デザインや建築への興味のきっかけ

―大型の商業施設と、おもちゃ屋や釣具屋などの国道沿いの量販店は私の消費行動の原点にあり、商空間への最初の認識でした―

デザイン、モノ・形への関心は早い時期からありましたが、空間への興味はそこでの体験を主とした二次的なものだった思います。また、私自身のクリエイションの原点は昆虫採集に明け暮れ、現物や図鑑を見ては模写し模型を作っていた幼少期にあります。

そこから飛行機や戦車、プラモデルに興味が変遷し、現在の職業に通じる工業的なモノへの関心が生まれました。以降ギターや家具デザインへと。

また90年代の一時期を北京で過ごした私はよく家族、兄弟と百貨店に行きました。ゲームセンターから陶芸教室、食事まで半日くらいは施設の中で過ごしたと思います。また文化的な家庭だったので、あらゆるサブカルチャーのソフトが家庭内に散在していました。

映画では幼いころからバーホーベンやクローネンバーグ、デヴィッドリンチ、漫画は手塚治虫にはじまり水木しげる、つげ義春、石ノ森章太郎など。そんな中、ピアノの先生からもらったビートルズのベスト盤によって60年代を前後にしたサブカルチャーのとりこになり、ビートルズから派生しディランやケルアックにかぶれ、かなり重度の中2病に・・・。

 

 

 

 

●幼少期のプラモデル作りの熱はやがてプロダクトデザインへの興味関心に…

 

 

 

●自由にすくすくと育ち…武蔵野美術大学現役合格。鬼殺しの日々…。

■デザインに影響を与えるもの、積極的に取り込んでいるもの

―アイテム同士の組み合わせ方は空間内でのマテリアルの組み合わせ方と共通している能力だと思います―

衣服は「その場に似つかわしい、ごく普通・平凡」に装うことをかなり意識しています。個人的には、空間デザインに対する姿勢とも共通しているところがあると考えています。どちらも人体を対象にしていることから衣服と内装・建築の設計は距離感の違いだと感じています。衣類の縫製技術に関しては素材選びに始まり、パターン(平面)から人体(立体)へと構築していく過程は建築的に見てもとても面白くどちらもまた、しまいやおさめ方の手間が仕上がりを左右します。これらの技術的な興味以上に意識していることが、アイテムの組み合わせが或るコンテクストに沿ったものかどうか=意味的な合理性です。誰によって、何処で、如何にして作られたものなのかに始まり、なぜ今私がそれを選択したのか、ひとつひとつが納得のいく組み合わせになることを意識しています。この姿勢は可能な限り衣食住の各局面で実現したいと思っています。

■尊敬するクリエイターは

―恐ろしくも魅力的な情景やキャラクターに釘付けになってしまいます―

デヴィッドリンチ。もしかすると難解で高尚な作品だと思われているかもしれませんが彼の作品はよく見てみるとひとつひとつのモチーフはいい意味で俗っぽく、陳腐なものだったりします。私的で好き勝手な映画を作りながら、商業的にも成功している、面白い人だと思います。

■「マテリアルに対して良くも悪くも先入観がない」という彼。最後に、デザイナー大谷に今後のチャレンジについて聞いてみた。

経験者は素材から連想する空間が限定されているように感じます。例えば希少性や、制作の手間や輸送など様々な要素で素材の単価は設定されますが、それは決してその素材の良し悪し(ラグジュアリーかチープか)を決めるものではないと思っています。

空間を構成する他の要素にも言えるかもしれませんが、間合いに関しても「これ以上大きいと×」「これ以上小さいと×」など理にかなっていることもありながら案外根拠のないHow-toが蔓延しています。その辺は基礎として抑えながらも疑問視していきたいと考えています。妙に足りなかったり、妙に余っていたりすることに魅力を感じることも多いはずです。今後も、可能な限り多くを学び活かしていきたいと思います。

■大谷 貞 Makoto Otani

デザイン事業本部 大型デザイン課 デザイナー

2016年入社後はブランド事業本部PM課でインポートブランドの国内出店における内装工事のマネジメントを行う。2019年ブランド事業本部設計課にて、アパレルからコスメなどインポートブランドのローカルアーキテクト業務に携わる。2021年からは国際デザイン事業本部に所属しアパレルショップから大型商業施設、ホスピタリティのデザインを中心に国内外問わず様々なプロジェクトにデザイナーとして参画。

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