異国情緒あふれる海外の図書館建築

前回ご紹介した国内の図書館建築に続き、今回は海外の図書館建築をご紹介します。
日本とは異なる雰囲気漂う図書館に足を運びたくなるはずです。

目次
・ポンピドゥー・センター(フランス)
・高雄市立図書館総館(台湾)
・Tauranga 中央図書館(ニュージーランド)
・バンクーバー市立図書館(カナダ)

1.ポンピドゥー・センター(フランス)

建築家レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースにより設計されたパリの複合文化施設ポンピドゥー・センター。国立近代美術館があることで有名ですが、館内1F~3Fにある公共図書館も人気が高く毎日賑わっているそうです。
建物の見どころは、エスカレーターやエレベーター、配管を全てむき出しにした斬新なデザイン。配管には配色がされデザインの一部として楽しむことができます。配管や設備を外に配置したことにより、室内は柱がなく、空港のような大空間が広がります。
建物の全面改修のため2023年末から26年末まで閉鎖することを発表しているポンピドゥー・センター。訪れるなら今がチャンスです。

2.高雄市立図書館新総館(台湾)

建物のユニークさが目立つ高雄市立図書館新総館。設計は、日本人建築士の伊東豊雄氏と台湾の劉培森建築士事務所が共同で手掛けたものです。外観はガラス張りの正方形で、夜になるとライトアップされたかのように光を放つ透視性が良い造りとなっています。広々とした館内は吊り構造によって見える柱を最小限に止めており歩きやすい空間を実現。屋上には庭園があり市内を眺め気分転換することができます。
自然と文化が結びつく、環境にやさしい公共建築を目指した高雄市立図書館新総館。シンプルなデザインや建物の周りを囲う緑、静かで快適な空間は心地よい読書時間を提供してくれます。

3.Tūranga中央図書館(ニュージーランド)

ニュージーランド、クライストチャーチにある近代的な外観が目を引くクライストチャーチの中央図書館、Tūranga。2010年、2011年に地震で大きな被害を受けたこの地に最初にオープンした公共施設です。
設計にあたり、地元のマオリ族Ngāi Tūāhuririの人々の価値観、願望、物語を実現することを目的とする組織Matapopore Charitable Trustと共同し、建材から空間配置に至るまで、伝統的な知識や文化を織り込みデザインに反映させています。
近代的に建物でありながら文化や伝統を感じる図書館は、復興のシンボルとしても住民・来館者から愛されています。

4.バンクーバー市立図書館(カナダ)

螺旋状に広がる壮大な大空間のバンクーバー市立図書館。連邦政府のオフィスや売店などとともにバンクーバー・ライブラリー・スクエアと呼ばれる区画を形成しているこの図書館は、市民の静かな勉強の場であると同時に、重要なコミュニティの集いの場でもあります。建物の構造は、9階建ての長方形の中央部に書架が配置され、書架エリア全体を囲うように、読書エリアと学習エリアのある楕円形の柱廊が包み込んでいます。さらに、敷地の東側に位置するコンコースは図書館に沿うよう囲まれており、この図書館のランドマークとなっています。
図書館の屋上には公園が、地上にはカフェがあり、交流スペースや休憩スペースとして気軽に利用できます。

今回は世界の図書館建築をご紹介しました。
図書館に訪れた際にはぜひ建築にも触れてみてください。

<出典>
https://www.centrepompidou.fr/en/
https://www.ksml.edu.tw/mainlibrary/index.aspx
https://www.christchurchnz.com/explore/activities-attractions/arts-culture/turanga-christchurch-central-library
https://www.vpl.ca/
https://www.safdiearchitects.com/projects/vancouver-library-square

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